2014年11月25日

映画『インターステラー』

 今日は寒い雨。そんな中、新宿ピカデリーで『インターステラー』を鑑賞。

 地球の寿命が近づき、人類の滅亡まで時間がない近未来。新天地を探す旅に出るミッションを与えられた宇宙飛行士・・・ぐらいの事前知識がなかったのですが、一体どんなストーリーになるのだろう。どんな結末を用意しているのだろう、と興味があって観てきました。


Story
劇的な環境変化によって、寿命が尽きかけている未来の地球。新たに発見された宇宙のワームホールを利用し、居住可能な新たな惑星を探すという、生きて帰れるかわからない重大な使命を担う壮大な旅に、まだ幼い子供を持つ元エンジニアで宇宙飛行士の農夫クーパー(マシュー・マコノヒー)と、数少ないクルーが選ばれる。人類の限界を超え、不可能にも思える史上最大のミッションのため、前人未到の未開の地へ旅立った一行は、自らの使命を全うし、愛する家族の元へと生還することができるのか・・・。
(Movie Walkerより)


 60億人を超えた人類の文明は食糧戦争(それが軍事的なものであったのかどうかは分かりません)を経て、荒廃。

 アメリカもおそらく他の国々も、もはや軍備を持たず、高度な産業やテクノロジーも失いかけ、自然環境は悪化し、常時砂埃が舞い散り、時にはそれが砂嵐になる。

 人々は皆、農業に回帰にするも、疫病により絶滅する品種が後を絶たない。やがては多くの農産物が絶滅し、食料と緑と酸素を失った人類は死に絶える・・・。

 そんな未来の世界が無駄に説明的な描写もなく、巧みに導入部で描かれます。

 なぜかアポロの月面着陸は実際には起こらなかったこととして、教科書からも消えています。NASAも閉鎖。

 冒頭の自分たちの親世代の世の中を振り返る老人達のコメントVTR。それを観て、なんとか世界は救われたという結末が示されているのかなと思いきや、そんな単純なものではありませんでした。最後の方で“へぇ〜”となります。

 クーパーの娘が「自分の部屋には幽霊がいる」という一見オカルトチックな騒動にも、実は・・・。

 というように様々な伏線の科学的回収が見事。納得させるだけでなく、感動させてくれます。

 そして、全く先の読めない展開と意外な結末。169分が全く長く感じませんでした〜。

 相対性理論、ワームホール、4次元、5次元、量子宇宙論、事象の地平線・・・ドンパチだけではないSFに日頃から親しんでいないと、拒否反応が出るかもしれません。

 かく言う僕も、ハードSFを読むことはあまりなく、最新の宇宙論・宇宙物理学を一般人向けに説明した書籍すらも全く読んだことはなく(興味はありますが)、言葉として知っているだけで、理解しているわけではないのですが・・・。

 人間ドラマもしっかり描かれています。そして、気宇壮大な親子の愛の物語でもあります。


『インターステラー』公式サイ
http://wwws.warnerbros.co.jp/interstellar/
posted by ふくちゃん at 19:10| 兵庫 ☔| Comment(0) | TrackBack(12) | Cinema Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月02日

映画『小野寺の弟・小野寺の姉』

 向井理さんはイケメンですし、素も好青年っぽいですが、役者としての彼にはそれほど興味はなく(すいません)、この映画にも関心は無かったのですが、先日とある映画評で褒めていたので、新宿ピカデリーで鑑賞してきました。

 脚本家・西田征史さんの小説を素材に、ご本人の演出&向井理・片桐はいり主演コンビで舞台化。そして、西田さんの初監督作品として映画化したそうです。舞台版と映画版は別エピソードで、映画の方が小説を同じ話だそうです。

 ネタバレありです。

Story
小野寺進と姉のより子は、早くに両親を亡くし、それ以来ずっと2人で一緒に一軒家に住んでいる。33歳になった進(向井理)は真面目ながら寝癖をつけたままにしておくようなズボラな一面がある。恋には奥手で、より子(片桐はいり)からは過去の恋を引きずっていると指摘される。40歳になるより子は髪型に強いこだわりを持っており、万事にきっちりしている。特に仲がいい訳ではないが、笑いあい、不器用ながらも互いを大切に思い暮らしていた。ある日家に誤配達の郵便が届いたことから、2人に転機が訪れる・・・。
(Movie Walkerより)


 姉を気遣う弟。弟を気遣う姉。べたべたしているわけではないし、口喧嘩もするけど、なんとなく仲の良い2人の何気ない日常を、笑いをまぶしながら、楽しく、おかしく、切なく描いた作品です。

 2人にほぼ同時に訪れた恋の結末は、必ずしもハッピーエンドではないけれども、平凡な人生が愛おしくなる、なんとなく前向きな気持ちなります。


『小野寺の弟・小野寺の姉』公式サイト
http://www.onoderake.com/
posted by ふくちゃん at 18:58| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(6) | Cinema Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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