2015年03月16日

映画『アメリカン・スナイパー』

 狙撃手としてイラク戦争に派遣され、米軍では友軍を守り多数の敵を葬る生きた“伝説”となり、イラク軍やアルカイダからは“悪魔”と呼ばれ高額の懸賞金をかけられた故クリス・カイルの自伝を映画化した、クリント・イーストウッド監督最新作を鑑賞しました。


Story
米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに入隊し、イラク戦争に狙撃手として派遣されたクリス(ブラッドリー・クーパー)。その任務は“どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること”。狙撃精度の高さで多くの仲間を救ったクリスは“伝説”の異名を轟かせるまでになる。しかし、敵の間にもその腕前が知れ渡り、“悪魔”と恐れられるようになった彼の首には18万ドルの賞金が掛けられ、彼自身が標的となってしまう。一方、幼い子供も育てる妻はクリスの無事と退役を願い続けていた。愛する家族を国に残し、終わりのない戦争は幾度となく彼を戦場に向かわせる。過酷なイラク遠征は4度。家族との平穏な生活と、想像を絶する極限状況の戦地。度重なる戦地への遠征は、クリスの心を序々に蝕んでゆく・・・。
(Movie Walkerより改変)


 クリス・カイルは、相当タフな人だったようです。結局のところ、正義の戦争ではなかったイラク戦争ですが、彼は国を信じて、家族を守るため、戦場で散った同僚のため、自分の意志で何度も戦地に戻ります。

 米軍に対するテロ行為を働こうとする者ならば、女・相手が子供で撃つ。そうやって米軍史上最多の160人を射殺し、元オリンピック選手で驚異的な狙撃力を誇る敵のスナイパーにも最終的には勝利します。

 戦地の厳しさ・異常さは、少しずつ彼に悪影響を与えますし、最後には彼自身にも「もう辞める」と決意させますが、彼の心が完全に壊れることはありません。

 退役後は、民間軍事会社を設立したり、戦争のPTSDで苦しむ退役兵・帰還兵のケアと社会復帰のためのNPOを立ち上げたりしていましたが、世話をしていた元海兵隊員に射撃場で射殺されました。映画では最後の方で簡単に描かれるだけですが・・・。

 戦争映画としては、陰惨な場面は少なめですが、やはり見ていて辛いです。戦いは無いに越したことは無い。正義であろうが、邪心であろうが、愛であろうが、憎しみであろうが、武器ではなく話し合いで何とかしてもらいたいです。

 見応えはあります。日本ではなかなかこういう硬派な映画は作れませんね。

【満足度】★★★☆☆

『アメリカン・スナイパー』公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/americansniper/
posted by ふくちゃん at 21:21| 兵庫 | Comment(0) | TrackBack(23) | Cinema Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月13日

小田和正 in 大阪城ホール

 昨日、いつもの友人、H氏とK氏の3人で、大阪城ホールで行われた小田さんのコンサートに行ってきました。

 ファンクラブ先行予約では残念ながらスタンド席しか当たりませんでしたが、一般販売で無事アリーナ席を押さえることができました。

 小田さんに史上最接近した前回の神戸ワールド記念ホール同様、花道までわずか数メートル!

 しかも、今回は花道上の小ステージの前。

 ギターを爪弾く小田さんの指の動きがしっかり見えました。凝視。

 ・・・と喜んでいたら、なんと僕の席から右隣3席向こうのアリーナの通路に、小田さんが!

 史上最接近、更新です。

 そして、アンコール前、僕の右隣の3人連れの方が帰られました。通路までの道が開けました(笑)。

 でも、まさかもう一度、そこの通路に降りてきてくれるなんて、無いやろなぁ・・・と思っていたら、なんと!

 もちろん、我々3人は通路前に移動。

 僕のすぐ目の前で、小田さんが歌っています。昇天しそうでした(笑)。周りの方も、自分も手を伸ばして触る度胸はなし。ありがとうございますの気持ちで、拝んでしまいました(笑)。まさに最接近でした。人生、たまにはイイことあるなぁ(^^♪。

 興奮冷めやらぬ我々が、京橋で飲んだことは言うまでもありません。

 次回の再会は、アコギ×2+アコベ×1のバンド練習。3月27日(金)。
posted by ふくちゃん at 13:24| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | No Music, No Life. | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月08日

映画『ソロモンの偽証 前篇・事件』

 ようやくの今年2本目は、宮部みゆきの傑作『ソロモンの偽証』の映画化作品。

Story
記録的な大雪が降った1990年のクリスマスの朝、城東第三中学校の校庭で2年生の男子生徒・柏木卓也(望月歩)が遺体となって発見される。転落死したと見られ、警察は自殺と断定するが、目撃者を名乗る者から彼は殺されたのだという告発状が学校に届く。状況から見て告発状の内容がデタラメであることは明白と思われるが、告発者を特定し、その心をケアするため、告発状の存在を伏せたまま、警察と保健の先生による生徒の聞き取りが始まる。しかし、クラス担任も送られたはずの告発状が、本人の手に渡らぬまま、マスコミの元へ。学校と警察が殺人事件の真相を隠匿しているのではないか。報道が熱を帯び、疑問と混乱が深まる中、犠牲者がまた一人・・・。父親が刑事だったため、自分も告発状を受け取った藤野涼子(藤野涼子)は、クラスメイトの死に責任を感じ、生徒抜きで事を進める学校とマスコミ等大人に見切りをつけ、学校内裁判を実施して真相をつきとめようと動きはじめる・・・。
(Movie Walkerより改変)


 前後篇2部作とは言え、原作を忠実に映像化するには尺が足りません。当然、大鉈が振るわれると予想はしていましたが・・・。

 藤野涼子(オーディションで選ばれた新人・藤野涼子さん)と野田健一(まえだまえだの兄・前田航基さん)が最初から一緒に登校するような友達で、一緒に柏木卓也の死体を発見したり、涼子の親友がキャストから消えていたり、その他のキャストも微妙に性格づけが原作と違ったり・・・。

 原作の最後に大人になり教師として母校を訪れるのは野田健一なのに、それが冒頭の藤野涼子(尾野真千子さん)になっていたり・・・。

 何よりも物語が始まったらと思ったら、すぐに柏木卓也の遺体が発見され、すぐに告発状が来て、すぐに柏木卓也殺しの主犯と疑われる不良の大出俊二の家が燃えて・・・。

 じっくりじっくり描かれる原作とは違い、ホイホイ話が進んでいくので、最初はちょっと不安でした。

 でも、少年少女たちの自然でまっすぐでひたむきな演技、壊れた人間の怖さを感じさせる黒木華さん(クラス担任の森内教諭)、市川美和子さん(森内の隣に住む主婦・垣内美奈絵)、永作博美さん(告発者・三宅樹里)達の演技が醸し出す、緊迫感のある物語に引き込まれました。三宅樹里(石井杏奈さん)も原作に劣らず、壊れてます。

 ウザいマスコミ記者・茂木悦男は原作のイメージにぴったり。

 4月11日からの後篇が楽しみです。

【満足度】★★★★☆

『ソロモンの偽証』公式サイト
http://solomon-movie.jp/
posted by ふくちゃん at 21:07| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(10) | Cinema Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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