2015年07月13日

映画『バケモノの子』

 7月11日(土)より公開、細田守監督の最新作を観てきました。

 僕も劇場で鑑賞した過去の3作『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』。最新作の宣伝のために、日テレ系で3週連続放送されています。ついつい見ちゃいますが、どれもやはり面白くて、切ない。


Story
この世界には人間の世界とは別にもうひとつ、バケモノの世界がある。人間界“渋谷”とバケモノ界“渋天街(じゅうてんがい)”という交わるはずのないふたつの世界で、ひとりぼっちの少年・蓮(声:宮崎あおい)、暴れん坊のバケモノ・熊徹(声:役所広司)はそれぞれ暮らしていた。母親を交通事故で亡くし、離婚した父とは会えず、自分を引き取ろうとする母方の親族に反発した蓮は家を飛び出し、ひょんなことから渋天街で熊徹の弟子として暮らすことになり、九太という名を授けられる。熊徹は、渋天街で一二を争う最強のバケモノで粗暴な性格、品格のカケラも無い。これまで多数の弟子が短期間で逃げ出した。渋天街を束ねる次代の宗師に立候補するには弟子を持たねばならず、しかたなく人間界に弟子を求めて、渋谷を徘徊していたのだった。熊徹と反発しあいながらも、蓮=九太は強さを学んで逞しく成長していく。
(Movie Walkerより改変)


 映像、豪華俳優陣の声の演技は完璧です。文句のつけようがない。

 ですが、熊徹のライバルで人格者(獣格者?)の猪王山(いおうぜん)の長男で、心の闇に囚われた一郎彦と蓮=九太の対決を描くクライマックス(ここは胸アツです)を除くと、過去3作に比べて、やや平板・冗長に感じました。

 例えば、熊徹と蓮=九太、熊徹の友人が共に、強さの意味を求めて、諸国(?)の宗師を尋ねるくだりは無くても良いと思いました。

 心の闇というモチーフは、ファンタジーの定番に過ぎるという気がします。鯨を使った、その表現は斬新かもしれませんが、蓮=九太が小説『白鯨』に興味を持つ経緯を含め、必然性がよく分かりません。

 ひょっとして、鯨を用いた映像を使いたいという思いつきがあって、そこから逆算してそうしたのかな?

 熊徹も魅力的なキャラクターではあるけど、定型の域を出ていなと思います。それでも、彼がクライマックスで取った行動には、グっときますけどね。

 ちょっと切なさが足りないかな〜。

 次回作も楽しみに待っています。

〔満足度〕★★★☆☆


『バケモノの子』公式サイト
http://www.bakemono-no-ko.jp/
posted by ふくちゃん at 18:45| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(5) | Cinema Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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