2008年06月22日

映画『ぐるりのこと。』

 久々に映画をハシゴしました。

 まずはシネリーブル梅田にて昨日から公開の『ぐるりのこと。』

 朝一番の10:40からでしたが、老若男女、幅広い客層で盛況でした。ある夫婦の1993年からの10年間を追った作品ということもあってか、カップルも多かったようです。


Story
「お、動いた!」小さく膨らんだお腹に手を当て、翔子(木村多江)は夫のカナオ(リリー・フランキー)とともに、子を身籠った幸せを噛みしめていた。しかし、そんなどこにでもいる2人を突如として襲う悲劇・・・。初めての子どもの死をきっかけに、翔子は精神の均衡を少しずつ崩していく。うつになっていく翔子と、彼女を全身で受け止めようとするカナオ。困難に直面しながら、一つずつ一緒に乗り越えていく2人。
(ZAQシネマより)


 ぬーぼーと地のままに見えるリリー・フランキーさん。意外にもこれが映画初主演という木村多江さん。どちらも橋口監督の「ドキュメンタリーのように撮りたかった」という言葉の通り、演技に見えない演技が非常に良かったですぴかぴか(新しい)

 特に、台風の夜、症状がピークに達した翔子の惑乱・慟哭とそれを受け止めるカナオ・・・というシーン。いいかげんなダメ夫のようにも見えるけど、いつも気負わず静かに自然体で翔子を見守り続けるカナオは、とてもいいヤツ。他人が苦しいときに、“ただ傍に居続ける”って難しいことです。大抵はついつい分かったようなこと、言っちゃいますから(自分含むふらふら)。

 「みんなに嫌われてもいいよ。好きな人にたくさん好きになってもらえたら、そっちの方がずっといいよ」というセリフが良かったな。

 法廷画家のカナオは「連続幼女誘拐殺人事件」「地下鉄サリン事件」「お受験殺人事件」「小学校児童殺傷事件」など時代に衝撃を与えた事件の法廷に立会います。何があっても離れない夫婦の物語にバブル崩壊後の世相を絡めたことを皆さん褒めていらっしゃるようです。なので、本当に言いにくいのですが、僕にはこのあたりは表層的なものに思われました。

 でも、先の見えない不安だらけのこの世界で生きていく最後の希望は、誰かと繋がることしかない。それが夫婦であれ、家族であれ、恋人であれ、友人であれ。そういうメッセージは静かに伝わってきます。

 140分。地味だけど時間の長さは感じません。前向きな気持ちになれるエンディングでした。

 それにしても、あの被告役が加瀬亮君だったとは・・・。驚いたなぁ。


『ぐるりのこと。』公式サイト
http://www.gururinokoto.jp/


posted by ふくちゃん at 23:42| 兵庫 ☔| Comment(6) | TrackBack(15) | Cinema Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TBありがとうございました。こちらからは送れないようなのでコメントのみで失礼します。
いい映画でしたよね〜。最近の映画の中ではイチオシです。加瀬君の演技もすごかったですね。
Posted by masako at 2008年06月29日 00:15
>masakoさん。
TBできないようで、すいません。
加瀬君についてはエンドロールで名前を観て、「え!どこに出てたっけ?」。
後でパンフで宮崎勤被告をモデルにした役だと知り、ビックリです。
Posted by ふくちゃん at 2008年06月29日 23:10
こちらもやはり・・。アメブロと相性悪いのでしょうか〜TBすいません。

長さを全然感じさせませんでしたよね。とても自然で、会話もまるで台本がないような感じさえしました。
色々あっても夫婦っていいかも〜って思える映画でした。

「歩いても歩いても」といい、家族の関係を見直す素敵な邦画続いていますね♪
Posted by hito at 2008年07月29日 10:25
>hitoさん。
夫婦って良いかも・・・とこの作品を観てると素直に思えますね。
ま、こんな夫婦ばかりじゃないでしょうけど(笑)。
Posted by ふくちゃん at 2008年07月30日 21:25
こんにちは♪
加瀬君はワンシーンの出演でしたが、インパクトが強烈でした。
「それでもボクはやってない」をチラッと思い出しました。

>ただ傍に居続けるって難しいことです
ホントにそのとおりですよね。
もっと積極的に関わってほしいと思うこともあるでしょうし、それはもうその夫婦の(人間関係の)相性の問題なんだと思います。
Posted by ミチ at 2008年08月24日 10:59
>ミチさん。
本当に「ただ傍に居続けるって難しい」ですね。ついつい、小賢しく助言やら講釈やら何やら垂れてしまいたくなります(笑)。
Posted by ふくちゃん at 2008年08月24日 17:21
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