2010年03月14日

映画『花のあと』

 藤沢周平さんの短編が原作の『花のあと』をシネ・ピピアにて。


Story
東北の小藩、海坂藩。満開の桜の下、以登(北川景子)は、下級藩士ながら藩随一の剣の遣い手である江口孫四郎(宮尾俊太郎)と出逢う。かつて、江口不在の道場で、並みいる男性剣士を圧倒したほどの腕を持つ以登は、父・寺井甚左衛門(國村隼)の許しを得て、ただ一度だけ孫四郎と竹刀を交える。以登は敗れるが、女性である自分の剣を全く侮ることなく、正面から立ち合ってくれた孫四郎に恋心を抱く。だが、以登には家が定めた片桐才助(甲本雅裕)という風采の上がらぬ許婚がいた。孫四郎もまた藩の重役の娘・加世(伊藤歩)と祝言を挙げる。以登は静かに孫四郎への想いを断ち切り、江戸に留学している才助の帰りを待ち続ける。冷たく白い雪が降り始めた頃、以登の元に孫四郎が自ら命を絶ったとの報が舞い込む。才助が調べたところ、加世と以前から不義の関係にあった藩の用人・藤井勘解由(市川亀治郎)に謀られた末のことであったと分かる。孫四郎の仇を討つため、以登は剣を手に取る・・・。
(Movie Walkerより)


 拾いモノでした。なかなか良かったです。Movie Walkerでは、星1つの低評価も多いですが、(決め付けるわけじゃないですけど)30代以下の若い人や、藤沢周平さんの描く静謐な世界に馴染みのない人には、面白くないんじゃないでしょうか。

 確かに、年老いた以登が孫に話して聞かせるという設定の藤村志保さんによるナレーションは、蛇足だと思います。

 確かに、話の運びが少々遅い気がします。四季折々の美しい風景が頻繁にカットインされますが、少々くどいです。以登と孫四郎との立会いのシーンが回想で何回も出てくるのも・・・。北川景子さんの表情だけで以登の気持ちは十分伝わるのに。

 で、その北川さんですが、日本髪が似合わない(笑)。半年間、訓練してきたという殺陣も、イマイチだったと思います。

 でも、同じく半年間トレーニングしてきたという「所作」は、孫四郎役の宮尾さん共々、非常に美しいです。他の女性陣や、公式な場での武士達の立居振舞も。

 茶道や華道などを嗜む人以外、今の日本人のほとんどが日常生活ではやらないであろう(もちろん僕もやりません)、まどろっこしいようにも見える「所作」のひとつひとつが、惚れ惚れするほど格好良いのです。

 そして、甲本さん演じる才助がまた実にいい。最初は、ただニコニコしているだけの暢気な大飯喰らいという印象ですが、段々しなやかで強く優しい、懐の深い、頼りになる男に見えてきます。

 クライマックスはじんわりと涙、ラストはじんわりと温かくなりました。


『花のあと』公式サイト
http://www.hananoato.com/


posted by ふくちゃん at 19:13| 兵庫 | Comment(0) | TrackBack(6) | Cinema Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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