2006年04月09日

Recommended Book 村上春樹「カンガルー日和」

 読書が趣味という人なら誰しも、そのきっかけとなった1冊があります(多分ふらふら)。僕にとっては、それがこれ。村上春樹の初期短編集です。

 今でこそ、通勤電車(どんなに混んでいても!)はもちろん、それ以外でも30分以上電車電車に乗るときは必ず本を読み(集中しすぎて乗り過ごし多数)、お風呂いい気分(温泉)の中でもトイレの中でも読書・・・そんな毎日ですが、昔はひたすらウォークマンで音楽るんるんを聴き、そして「漫画」ばかり読んでいました(これだけ小説ばかり読んでいると、今やなかなか漫画まで手がまわりません)。

 この本に出会う以前の読書体験といえば、幼い頃の絵本や伝記・偉人物、国語の教科書だけ。感動した小説本は夏目漱石の『こころ』と下村湖人の『次郎物語』(ご存知でしょうか?映画にもなりましたが・・・)ぐらい。

 しかし、大学時代に友人から薦められたこの本が、僕の「物語」を楽しむ眼目を開いてくれたのです。


村上春樹「カンガルー日和」(講談社文庫)

 まずびっくりひらめきしたのはタイトル。表題作の『カンガルー日和』はもちろんのこと、そのほかの作品も『4月のある朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』、『タクシーに乗った吸血鬼』、『あしか祭り』、『とんがり焼の盛衰』、『チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏』などなど。

 「何だこれは?こんなタイトルありかexclamation&question

 そして、ほとんどのストーリーは非現実的。それまでなぜか「小説=リアリティのあるもの」と漠然と信じていた固定観念はグラグラになりました。

 しかも、そこには一見して何の主張も教訓もありません。ほとんどの作品においては、波乱万丈もありません。

 だけど面白いんです。その面白さを理論立てて説明するのは難しいし(評論家の皆さんはいろいろ言いますが)、また無意味だと思うですが、なんというか1つ1つはとても短いのに、豊かで、暖かくて、ユニークで、キュートで、とにかく楽しいのですわーい(嬉しい顔)

 ・・・って、何の説明にもなってませんねバッド(下向き矢印)。僕が気に入っている部分を具体的に引用したいところですが、1篇1篇がとても短い(『図書館奇譚』を除いて)ので、作品のほとんど(あるいは全部)を引用することになりかねないし・・・たらーっ(汗)

 そんなわけで騙されたと思って読んでみて下さいあせあせ(飛び散る汗)。読書の好みは十人十色ですから、騙すことになるかも知れませんが・・・。気軽に読めることだけは保証します手(チョキ)

 好きな村上作品は数多く、この「カンガルー日和」も数十回は繰り返し読んでいますが、不思議とまったく飽きません。


 僕にとって、今では村上春樹は小説・エッセイとも必ずハードカバーで買う唯一の作家です(途中までは文庫本で読んでいたのですが、段々と文庫になるのが待てなくて・・・)。「ベストセラー作品(作家)」は嫌いという方も一度読んでみて下さい。そして、もし気に入ったら、ぜひ他の作品もどうぞ。長編では特に「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」が僕のオススメですぴかぴか(新しい)



↑ 特にオススメの収録作品は『4月のある朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』と『タクシーに乗った吸血鬼』
posted by ふくちゃん at 17:45| 兵庫 ☁| Comment(3) | TrackBack(1) | Recommended Book | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
男には誰しも
忘れられぬ1冊がある…

悲しみも
苦しみも
乗り越えた時に

立ち戻り読み返すと
その存在に気付く…

我が身になくてはならない存在
それが男の必携となる
唯一の本…
Posted by Mr.Prison at 2006年04月09日 19:33
僕にも忘れられない一冊があります。


さくらももこ『神のちから』


これはちびまる子ちゃんよりも前に出版された、彼女の初の短編漫画集です。
この一冊に価値観を根底から覆されてしまいました。
オポンチダンサーである私のかけがえのないバイブルです。
Posted by taraco at 2006年04月10日 17:15
>Mr.Prisonさん。
男には誰しも忘れられぬ1冊がある…ですか。
Prisonさんの1冊とは?

>taracoさん。
どんな風に覆されたんですか?
読んでみたいです。
Posted by ふくちゃん at 2006年04月10日 23:37
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1円・村上春樹
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Weblog: 一円市場
Tracked: 2006-04-15 16:17
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