その真相とは、実行犯は女子高校生であり、その裏には彼女の初恋の物語があった・・・というもの。映画や小説というものは、あくまでフィクションですし、この設定だけ聞くと「は
その原作のまえがきには、こう書かれています
刑事事件として7年、民事事件として20年の時効が成立したところで、「府中三億円強奪事件」として世間を騒がせたすべては終わった、と私は思っていた。
そのはずなのに、「犯人探し」は相も変わらず続いた。私が過去の泡沫として忘れようとしているのに・・・。
(略)
事件は、私にとっては遠い日の出来事であり、言ってみれば人生の通過点でしかなかった。
(略)
私は「府中三億円強奪事件」の実行犯だと思う。というのは、私にはその意志があったかどうか定かではないからだ。ただ、どう言ったらいいのか・・・・・・、時間を戻すことが不可能ならば、せめてこの物語を書くことで、私は私から解放されたいのかもしれない。
つまり、原作は実行犯「中原みすず」が過去を振り返って、この事件の真相と当時の自分を描いた、あるいはそういう体裁を取った小説なのです(まだ、最初の方しか読んでませんが)。当然、小説も映画も、主人公は「みずず」です。
そして、映画のパンフレットに寄せられたノンフィクション作家の高山文彦氏・・・ノンフィクションはほとんど読まないので、どんな人かよく知りません
中原みすずと会っているとき、彼女から三億円事件について聞いたように私は思う。時間の前後がはっきりしないが、ちょうどそのころ、これこそまさしく三億円事件の真実、というような本が出版されていた。その本の内容が、彼女から聞いた話とあまりによく似ていた。彼女は手記を出版した※。いま私には、どちらの本が先であったかさだかではないのだが、とにかく彼女ではない著者による本には、彼女の手記の内容がふんだんに引用されていた。小説『初恋』が私の手もとに届いたのは、それからしばらくしてだ。たぶん中原みずずは、他人の手によって引き剥がされそうになった青春の絶対の記憶をわが手に奪還しようとして、『初恋』を書いたのだろう。
※ふくちゃん注:『褐色のブルース―幻想の手記』(2000年・文園社)を指すと思われる。このときのペンネームは「城真琴」。
高山氏によると、みすずの周囲に登場する仲間=主要人物には全員モデルが実在するそうです。たとえば「タケシ」は作家の中上健次氏。
ネットで知ったことですが、三億円事件は中上健次氏の周りで起きたという噂があるそうです。しかも、中上健次氏の長女で、作家の中上紀さんが原作本の帯にコメントを寄せています。
また、原作者・中原みすずさんの経歴は一切公表されていません。
・・・ね
映画を観て、一介の大学生である岸がどうやって犯行の下調べをしたのかな?という疑問も持ちましたが、実際にこれが真実でも驚かないし、「あってもおかしくない話だな」と思いました。フィクションであったとしても、とてもよくできた「仕掛け」だと思います。
そして、なんと言っても、宮崎あおいさんはやはり素晴らしい
それから、この映画のキモは「三億円事件の真相を暴く」ことにあるのではなく、みすずと岸の淡い恋、2人を含む仲間達とその時代を描くことにあると思います。つまり、青春映画ですね。印象的なシーンはたくさんありますが、三億円強奪が成功した直後の、みすずが岸に頭を撫でられて微笑むシーンは出色です。
しかし、CGをほとんど使っていないというのに、あの時代の風景や空気が非常にうまく再現されていますね。もっとも僕が1歳の頃の話ですから、リアルな記憶はないけれども・・・。
元ちとせさんが歌う
ところで、宮崎あおいさんの実兄・宮崎将君が昔別れた兄役で出演していますが、やはりなかなかのイケメンですね。この2人、映画「EUREKA(ユリイカ)」、TVドラマ「理由」でも兄妹役でした。実生活でも仲がよろしいようで・・・。
実は、中ほどで「ムズムズしてきませんか?」と書きましたが、僕自身もムズムズして、今日もう1回観てしまいました
1回目よりも2回目の方が、「三億円事件の真相」を気にせず、素直に感情移入できて、胸に沁みました
じゃ、これから原作の続きを読みます。
映画『初恋』公式サイト
http://www.hatsu-koi.jp/
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3億円の犯人ではなく
宮崎あおい似?の彼女を早く捉まえてくらはい。
でないと♂+♀疑惑再燃???
上映されていたのは『初恋』
男は映画を観ながら
遥か遠い昔を脳裏に浮かべていた…
>高度成長期に入ろうとする日本
>下町の活動小屋に俺は入った
>別に映画を観たかったわけじゃない
>つまらない日常に飽きて
>時間を潰したかっただけだ
>
>何気なしに観ていた映画だが
>銀幕に映し出された
>女優にハッとした俺は
>少年の頃の初恋を思い出していた…
周りのざわめきで
映画が終りを告げたことを知った男は
否応なしに妄想から現実に引き戻され
一抹の寂しさを覚えながら
トボトボと映画館を後にする…
リンクありがとうございます。
1人でこんなサイトを作られるなんて・・・。
大変そうですね。頑張って下さい。
>VivaLaRazaさん。
大きなお世話です^^;。
そちらこそ、早く年貢を納めて下さい(笑)。
>Mr.Prisonさん。
まだ映画の余韻を引きずっております・・・。
しかし、考えてみると、映画館で映画を見るって、贅沢な時間の使い方ですよね。
2時間前後、映画を観る以外、何もしないなんて。
いろいろな情報ありがとうございます。
そんな人生の演出方法もあるのですね。
まだ映画を見ていませんが、名画として残るのでしょう。
ようこそ、おいで下さいました。
コメントありがとうございます。
気が向かれたら、またお越し下さい。
TBありがとうございました!
2回鑑賞するともっといろんなことが見えてくるのかもしれませんね。
犯行前後のみすずの笑顔があっただけに、そのあとの空虚感が一層切なく沁みました。
TB&コメントありがとうございます。
1回目は「真相って、どんなだろう?」「え〜!素手でジュラルミンケースを持つか?」とか、三億円強奪事件の推移に意識が行きがちでした。
でも、2回目はもうソコはクリアしているので、みすずと岸の心情だけに寄り添って観ることができたような気がします(^^)。
どうでもいいこと書いてすみませんでした(笑)
僕は彼のヘアスタイルが気になりました。
あまりに立派な七三分けで・・・^^;。
確かに好きな人は徹底的に好きになりそうな映画ですね。
あと3回ですか・・・。
僕も負けずに観ます^^;。
コメント&TB、どうもありがとうございました。
宮崎あおいちゃん、この映画のために
バイクの免許を取ったんですかー。
気合い入ってますね。
それだけの思い入れが、感じられましたよね。
芥川賞うんぬんという部分があったので
「え? 誰だろう?」って私も調べました(笑)
中上健次さん、いわれてみれば
そう思えてきちゃいますよね。
「青のレクイエム」、悲しいけどいい歌ですよね。
私もすごく好きです。
DVDを含めると、もう何回観たことか・・・。
世評はイマイチですが、僕はとても好きな映画です。