それにしても、この曲の歌詞にこんな背景があったとは・・・。奴隷貿易・奴隷制度廃止のために戦い続けたイギリスの政治家を描いた伝記映画です。
Story
18世紀のイギリス。信心深い資産家にして、若き国会議員ウィリアム・ウィルバーフォースは、財産の多くを慈善事業に使う優しい青年でもある。イギリスの主たる収入源である奴隷貿易の存在に心を痛める彼は、奴隷制度を廃止して世を変える政治家になるか、世のために祈る聖職者になるかで心を揺らす。しかし、かつて奴隷船の船長であったことを深く悔悟して『アメイジング・グレイス』を作詞した聖職者ジョン・ニュートンに背中を押されたウィルバーフォースは、国会議員として活動を続け、大学時代の友人で英国最年少・24歳の首相となったウィリアム・ピットと共に、奴隷貿易廃止を訴える。どんな危険な場所でも乗り込み情報を掴んでくるトマス・クラークソン、アフリカの王子でありながら誘拐されて奴隷となったことがあるオラウダ・エクィアノ、下院議員のヘンリー・ソーントンらが、活動を共にする。彼らは国中を回って演説を重ね、39万人の署名を集め、1791年、国会に奴隷貿易廃止案を提出する。しかし、奴隷制度賛成派の巧妙な策に阻まれ、法案は否決される。打ちのめされたウィルバーフォースを病魔が襲う。ヘンリーはウィルバーフォースを静養のため自宅に招き、妻マリアンヌとともに看病する。そして、美しく聡明なバーバラ・スプーナーと強制的に引きあわせる。初めての出会いの場ではそっけなく別れた2人だが、ヘンリーの家で話すほどに互いの価値観に共鳴してすぐさま恋に落ちる。バーバラの励ましによって、ウィルバーフォースは立ち直り、再び奴隷貿易廃止のために闘い続ける。そして、1807年・・・。
奴隷制度廃止といえば、アメリカではリンカーン、イギリスではこの人、ウィルバーフォースというぐらいの著名な政治家みたいです。
非常に清廉な信念の人で、弁の立つ人でもあったようです。が、単に偉大な人としてではなく、最初は圧倒的に少数派であった奴隷制度廃止派として闘う中で重圧に苦しみ、法案成立に失敗して挫折を味わい、無力感に苛まれる等身大の人間として描かれているところが良いです。
妻に支えられ、仲間と力を合わせ、病魔を乗り越えて、何年もの時間を費やして、遂には目的を達成する姿は感動的です。
凄い人がいたものです。観ると勇気が湧いてくる映画。不満を挙げるとすれば、楽曲『アメイジング・グレイス』の存在感が意外に薄いところと、時間軸が分かりづらいところかな。しかし、事実の重み、凄みがあります。
『アメイジング・グレイス』公式サイト
http://www.amazing-movie.jp/
この映画観たいと思っているのですが、大阪近辺ではどこで上演されてます?
テアトル梅田です!
ぜひ、ご覧下さい!