2006年09月30日

映画『夜のピクニック』

 会社帰り、神戸三宮で本日より公開の映画『夜のピクニック』を観てきました。

 初日というのに客席はがらがらバッド(下向き矢印)。土曜の夜は映画どころじゃないってことですかね・・・わーい(嬉しい顔)


 年に一度の、高校生活最大のイベント「北高歩行祭」。24時間、夜を徹して、80kmの道のりを歩き続ける。60kmまでは、3学年全員で歩く「団体歩行」。残りの20kmは、友人や恋人など、思い思いの相手と歩く(あるいは走る)「自由歩行」。合間の休憩の時間や夜の仮眠の時間、そして「自由歩行」の時間は、想いや秘密を打ち明けたり、真剣に将来の夢を語り合ったり・・・不思議に素直になれる時間でもある。

 甲田貴子(多部未華子)は、高校最後の歩行祭で、ある「賭け」を自分に課していた。それは、気になる存在であり、クラスメイトでありながら、入学以来一度も口を聞いたことのない西脇融(石田卓也)に話しかけること。

 一方、貴子と距離を取っているように見える融だが、実は彼も貴子のことを気にしている。日頃からやきもきしながら、2人を見守っている友人達は、この歩行祭で貴子と融を接近させようと盛んに2人をけしかける。

 そんな友人達に向かって、お互いに「相手は自分を嫌っていると思う」と言い、「何にもないよ」と恋愛感情も否定する貴子と融。確かに、2人がお互いを無視するように振舞いながら、実は気にかけているのには、恋愛とは関係のない別の理由があったのだが・・・。

 「歩行祭」という特別な力を持つ時間が終わる前に、貴子は融に話しかけることができるのか ― 。


 原作は、僕も大好きな作家の1人、恩田陸さんによる「第2回本屋大賞」受賞の同名小説ハートたち(複数ハート)。この作品は、恩田さんの最高傑作という触れ込みで、「第1回本屋大賞」の『博士の愛した数式』も素晴らしい作品だったので、文庫本ではなく、単行本ですぐ購入しました。

 しかし、読後の感想は「悪くない。いや、良いことは良いんだけど、最高傑作というほどではないなぁバッド(下向き矢印)」というものでした。ちょっと期待値が高すぎたので、やや辛い評価になってしまったような気が自分でもしますふらふら

 恩田さんは、高校を舞台にした小説が本当に上手いんですけど、僕としては『夜ピク』よりも、『六番目の小夜子』『球形の季節』や『麦の海に沈む果実』の方が好きです。高校モノとは言っても、『夜ピク』とは全くタイプが違いますけど。

 で、映画の方ですが、やはり自分が高校生だった頃を思い出しました。こんな行事はなかったけど(10kmマラソンはありました)、大勢のクラスメイトや先輩や後輩とともに、体育祭や文化祭の準備やら、運営やら、後片付けやらに明け暮れていた日々のこととか、それらが終わっていくときの何とも言えず寂しい感じとか・・・ぴかぴか(新しい)

 劇中、登場人物たちの突拍子もない空想(妄想?)を具体化したシーンが何度か挿入されますが、この演出が僕にはおふざけが過ぎている感じがして、正直興ざめでしたバッド(下向き矢印)。原作ではどう描かれていたのか忘れましたけど、もう少し違う処理の仕方をして欲しかったなぁあせあせ(飛び散る汗)

 主演の多部未華子さんは、宮崎あおいさんと同じ事務所のホープだそうですが、何となく雰囲気が似ているような気がしましたわーい(嬉しい顔)。彼女を含めて、若い俳優の皆さんは、自然な演技でとても良かったと思います。彼らがただ列をなして歩いていく・・・他愛もない話をしながら歩いていく・・・そんな何でもないシーンが印象的でしたるんるん

 あと、彼らがゴールした瞬間に、ゲートの内側の「START」の文字が映る瞬間もマル。


「夜のピクニック」公式サイト
http://www.yorupic.com/
MONKY MAJICが歌う主題歌が流れますので(良い曲!)、ボリュームにご注意下さい。

Yahoo!「夜のピクニック」特集
http://event.movies.yahoo.co.jp/theater/yorupiku/
このサイトのストーリー紹介にはいきなり一部ネタバレが・・・。と言っても原作を読んでいる方には関係ありませんが。

posted by ふくちゃん at 23:50| 兵庫 ☀| Comment(5) | TrackBack(19) | Cinema Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは♪
TBありがとうございました。
私も初日に見たのですが空いてました。
大丈夫なんでしょうかねぇ。
やっぱり「ただ歩くだけ」というのが地味なのかしら?
私も恩田さんの著作はいろいろ読んでいますが、サスペンスやホラーの要素のないこの「夜ピク」は何気にお気に入りです。
Posted by ミチ at 2006年10月01日 13:10
>ミチさん。
TBありがとうございます。
結構話題作だと思っていたんですが、違うんでしょうかね?
何だか心配です(←何が?)。
Posted by ふくちゃん at 2006年10月02日 00:07
僕の観た劇場もあまり客入りがかんばしくなくて、、、。映画の地味さから仕方ないのですが、こういうしみじみ感動を感じる映画こそ、観てほしい感じがしますね。新たなスタートがきれたような気がしました。
Posted by てれすどん2号 at 2006年10月02日 03:13
はじめまして。
TBさせて頂きました。
私は公開2日目の映画の日に行ったので、割りと人はいましたよ。でも、やはり映画が地味というか宣伝をあまりしてなかったせいか・・・。
でも、みんながあまり知らない良い映画を見つけた、ということで何だかお得感もあり・・・(笑)。
多部未華子さんは、宮崎あおいさんと同じ事務所のホープなんですね。知りませんでした。注目しておこうかと思います。
Posted by めい at 2006年10月07日 09:32
>てれすどん2号さん。
>めいさん。
同感です。
もっと宣伝すれば良いのに・・・。
僕は原作を読んでいましたし、恩田陸さんが好きなので、映画化を知ったときから注目してたんですけどね。

Posted by ふくちゃん at 2006年10月07日 14:01
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