2006年11月05日

映画『虹の女神 Rainbow Song』

 多くのブログで評判が良く、『ただ、君を愛してる』との比較も目立つ『虹の女神 Rainbow Song』を、梅田のナビオTOHOプレックスで観てまいりました。朝10:00からの回ということで、約160席のシアター8の観客はまばら。ここの椅子は、前後の間隔がとても広くて、ゆったり鑑賞できますねぴかぴか(新しい)


 フリーターから小さな映像制作会社に就職し、他のスタッフから怒鳴られながら毎日を送る岸田智也(市原隼人)は、大学時代の友人であり会社の同僚でもあった佐藤あおい(上野樹里)が飛行機事故によりアメリカで死亡したことを知る。

 それは、智也があおいに、2人で昔一緒に見たのと同じ珍しい虹<環水平アーク>の写真をメールで送り、留守番電話にメッセージを吹き込んだ直後のことだった。

 2人の出会いは、智也があおいのバイト先のCDショップにやって来たこと。智也はそこで働く久保サユミ(鈴木亜美)に片思いをしていたのだった。ひょんなことから智也の頼みでキューピッド役を引き受けたあおいだったが、縁結びはあえなく失敗。

 この一件をきっかけに智也と親しくなったあおいは、大学の映画研究会に彼を引きずり込み、監督作『THE END OF THE WORLD』に主演させる。智也は、そこで共演した麻倉今日子(酒井若菜)に恋をし、あおいは自分の気持ちを余所に、ラブレターの代筆を引き受ける。

 そんな日々の中、あおいの妹で眼の見えないかな(蒼井優)と3人で夏祭りへ行ったり、将来への漠然とした不安を語りあったりしながら、2人は友情を深めていく。

 大学卒業後、映像制作会社に就職したあおいは、上司の樋口慎祐(佐々木蔵之介)の言葉に刺激を受け、会社を辞めて勉強のためロスに行くことを決意。辞めていく自分の代わりとして、智也の就職を斡旋する。

 そして、2人でデートカフェなるものを取材に行ったその帰り道、冗談半分でプロポーズした智也に、あおいは怒りと悲しさのあまり泣き出してしまう。

 「行くなって言ったら、きっと行くのやめると思う。ずっとそばにいてくれって言われたら、なにかも捨てて、すっとそばにいると思う」

 会社の屋上でそう呟くあおいに、智也が返した言葉は「日本にいれば?」

 「日本なんだ・・・。そばじゃないんだ」

 あおいの告別式の後、そこに集まった智也たちかつての映画研究会のメンバーと樋口は、『THE END OF THE WORLD』を鑑賞するのだった。

 数日後、智也は会社に残されたあおいの備品を届けるため、あおいの自宅へ。そこで、かなから手渡されたのは、あおいが代筆したまま出されることのなかった今日子へのラブレター。

 そこに綴られたあおいの智也への想いは・・・。


 この映画のテーマは、『ただ、君を愛してる』と共通するものだと思うのですが、残念ながら今回はもうひとつピンと来ませんでしたバッド(下向き矢印)

 恐らくは、智也、今日子、そして智也と押しかけ同棲する森川千鶴(相田翔子)、智也に辛く当たる映像制作会社のスタッフなど、登場人物の多くを好きになれなかったことが一因でしょう。

 特に、僕にとっての最大の難点は、智也のキャラ。世の中にはダメ男しか愛せない女性もいると言われる今日この頃ですが、同じダメ男でも『ただ、君を愛してる』の瀬川誠人の方がよほど魅力的です(リアリティでは、智也が上だと思いますが)。だから、なぜ、あおいが彼を好きになるのかが理解できませんあせあせ(飛び散る汗)

 今日子へのラブレターの裏に書き残された、あおいの言葉を聞いても納得できませんたらーっ(汗)

 唯一の救いは、上野樹里さんの演技。この方は、いわゆる別嬪さんではないと思いますが(すいません・・・ふらふら)、女優として魅力的だし、時々(すいません・・・ふらふら)とても綺麗に見えますね。

 智也を意識し始めたときのわずかな変化。なかなか素直になれないもどかしさ。智也を好きなのに、彼の今日子への想いを後押ししてしまうときの複雑な表情。智也に気まぐれにプロポーズされたときの悲しみ。会社の屋上での最後の、そして精一杯の呟き。

 ・・・これらは、とても良かったですグッド(上向き矢印)

 あと、劇中劇の『THE END OF THE WORLD』で語られる言葉や、代筆したラブレターで語られる言葉が ― 特にラブレターは、智也から今日子への想いを装っているはずなのに ― あおいの智也への想いそのままに感じられるところも。

 パンフレット(感想・評価に関わらず、必ず購入するのが流儀なんです。今のところ)を読んでいると、当然のことではありますが、この映画にも出演者や制作者の様々な想いが詰まっていることが感じられます。

「でも人間、“死ぬ”間際にならないと本当に言いたいことは言えないんだなあって。自分の大切な人に“好きだ”って気持ちを伝えたいだけなのに、それを言う前に会話が終わっちゃったりすることあるなって。それは素直に言えないことですからね。恋愛って誰もが不器用になるけど、あおいは、それをずーっと我慢してるから、あおいが就職したあたりから、もう“死んでる”ように見えるんですよ。会社の屋上のところなんて、もう消えてなくなりそうな気がする。(略)あおいは徐々に気力を失っていっていた。ある日突然元気がなくなるのではなくて。じゃあ私は自分の身近にいる人たちのそういう変化に気づけるのかな?(略)」

 この上野樹里さんのインタビューの言葉が、ハッとするほど印象的でした。

 多くの方が褒めている作品ですし、僕の期待値が高すぎたせいもあるかも知れません。もちろん、僕の鑑賞眼が曇っているということも十分ありえますふらふら

 それにいつものことなんですけど、レビューを書いていると、不思議にその作品をもう一度観たくなるんですよね。ひょっとして、もう一回観に行くかも・・・。

 というわけで、映画の良し悪しは、ご自分の目でご確認を。

 僕も映画を観るときは、過度に期待したりせず、素の状態で臨むよう心がけたいと思います。

虹の女神 Rainbow Song 公式サイト
http://rainbowsong.jp/
posted by ふくちゃん at 20:35| 兵庫 | Comment(2) | TrackBack(9) | Cinema Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ふくちゃんさん、TBありがとうございますm(__)m

悲しい出来事なのに、ある意味それをバネに生きる姿と、主人公の心がわかる妹の優しい会話がじーんと来たりしました。
上野樹里ちゃん出演作品、二日で3本連続で観ました(笑)
TB貼れませんでしたので、URL置いていきますm(__)m
http://blog.goo.ne.jp/cyaz/e/6e57071c276ad728203e2d6aacdf9f43
Posted by cyaz at 2006年11月27日 12:39
>cyazさん。
上野樹理さん出演作品は、僕もこれと「幸せのスイッチ」を観ました♪。
「のだめ」も最高で、今後も期待できる女優さんですね。
Posted by ふくちゃん at 2006年11月27日 23:02
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