2007年01月28日

映画『どろろ』

 本年2本目の映画は『どろろ』。公開初日、梅田の三番街シネマ1で観てまいりました。空いているであろう朝一番の時間帯に行くつもりが睡眠不足で起きられず眠い(睡眠)、結局15:30の回へ。15:00に劇場でチケットを買いましたが、約600席の大劇場にも関わらず一般席はもう残りわずか、良い席は取れませんでした。さすが話題作。

 若い客を中心に、ほぼ満員の劇場。制服姿の高校生のグループも目立ちます。3人以上なら、高校生友情プライスでいつでも1,000円ですもんね。羨ましいダッシュ(走り出すさま)

 僕の席は正面に向かって一番左の後ろの方。スクリーンが遠いバッド(下向き矢印)。2階最前列のテーブル付きプレミアシート(2,200円)を買えば良かったかなぁ・・・と思いつつ鑑賞スタート。


【ストーリー】

 賢帝歴3048年。大地の東の果てのある国では、数十年に及ぶ戦が続き、荒廃だけがすべてを支配していた。室戸一族に仕える醍醐一族最後の生き残りとなった武将・景光(中井貴一)は、醍醐一族の血脈を保ち、戦乱の世を鎮め、自らが天下を統一するための強大な「力」を望み、魔物と契約する。生まれてくるわが子の体の各部を48の魔物に捧げることを見返りに・・・。やがて、ただの肉の塊のような姿で生まれた赤ん坊を景光は殺そうとする。妻・百合(原田美枝子)はそれを押しとどめたものの、景光の命令によって、赤ん坊を泣く泣く川に捨ててしまう。

 20年後、男装の盗人・どろろ(柴咲コウ)は追われて逃げ込んだ店で、ある男に出会う。その男が、舞台上で踊る歌姫に切り付けると、美しい女は妖怪の本性を顕す。男が両腕に仕込んだ刀で妖怪を倒すと、男の右足が外れ、なんと本物の右足が生えてきたではないか。

 この男・百鬼丸(妻夫木聡)こそ、景光の野望の犠牲になった赤ん坊の成長した姿である。失ったはずの目や耳や鼻、両腕、両足、心臓など48箇所の部位は、育ての父・寿海(原田芳雄)が呪い医術で作ってくれたもの。寿海亡き後、彼は妖刀百鬼丸で48の魔物を倒し、体の部位を取り戻す戦いの旅を続けていたのだ。

 その妖刀を手に入るために付き纏うことに決めたどろろと共に、様々な妖怪を倒し、少しずつ体を取り戻していく百鬼丸。妖怪カラス天狗が死ぬ間際に発した「恨むなら、父を恨め」の一言が、百鬼丸を景光と百合、そして2人のもうひとりの息子=百鬼丸の弟・多宝丸(瑛太)との因縁の再会へと導いていく・・・。


【感想】

 予告編を観たときは、柴咲コウさんの発声というか、セリフまわしに違和感があって(もともとこの方の演技があまり好きでない・・・ふらふら)、どうなのかな・・・と思っていたのですが、そこは観ているうちにあまり気にならなくなりました。むしろ辛い過去を抱えながら、したたか&タフに泥棒稼業に生きるどろろの、やんちゃでコミカルな感じが作品にユーモアを与えていて良かったです。

 百鬼丸役の妻夫木聡君はカッコよいですね。TVなどで観る、何も演じていないときの素の彼は、いかにも好青年の趣きですが、演じる役にいつもぴったり同化していて、しかも作為を感じさせないところが若いのに大した役者だななぁ・・・と思います。悪い役もできるし。

 が、しかし、映画全体の印象としては、なんだか中途半端・・・というのが正直なところ。アクションにも特別な驚きはなかったし、CGによる妖怪ももっとリアルさを追求して欲しかった。

 映像エンタテインメントが売りなのか、ヒューマンな部分が売りなのか、どっちつかずの感が否めません。僕としては2時間という枠に収めることを優先するなら、アクション活劇に徹した方が良かったんじゃないか・・・という気がします。

 映画にしても、小説にしても「面白い」と思うものには、

1)観ている(読んでいる)間は面白くて、終わった後にも何かが残る
2)観ている(読んでいる)間は面白いけど、後には何も残らない

のどちらかがあると思います。

 1)なら最高ですが、2)でも全然悪くない。でも、今回は僕にとってはどちらでもなかった。喜び、怒り、悲しみ、笑い、切なさ、恐怖、ドキドキ、ハラハラ、シミジミ、クラクラ・・・何でもいい、どんな種類の感情であれ、揺さぶられるものがありませんでした。

“絶望をぶった斬れ。今こそ生きぬく勇気を。”
“百鬼丸とどろろの旅を通して、今の子供たちに〈正義〉と〈勇気〉、そして〈希望〉を託したい。” ― パンフレットより引用

というメッセージは、僕の心には届きませんでした。やはり脚本の問題が一番大きいような・・・。プレミアシートでなくて良かったと思ってしまいました。役者陣は総じて熱演だったので、残念ですふらふら

『どろろ』公式サイト
http://www.dororo.jp/


posted by ふくちゃん at 00:41| 兵庫 ☁| Comment(6) | TrackBack(32) | Cinema Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
気になっている作品です。
ただ どろろは子ども設定なのになんで柴咲コウ?なんでしょうか(苦笑)

原作、アニメとも非常に重い作品です。
脚本がダメですか・・・観ない方がいいかな(笑)

Posted by カフカ☆ at 2007年01月28日 20:22
>カフカ☆さん。
どろろの設定は少女から成人女性に変更されたようですよ。
映画系のブログでは、今のところ評判イマイチみたいですね。
Posted by ふくちゃん at 2007年01月29日 00:03
原作の内容も全く知らず、この映画自体にも興味が無い私が言うのも何なんですが・・・(笑)。
予告で流れる柴崎コウさんが太鼓?を叩きながら「〇〇の大泥棒とはあたいのことだいっ!!」(・・・でしたっけ?)の演技で私は「・・・何かムリが無いか?」と感じました。
妻夫木聡さんとの共演の為、話題になってるような気もしますね。
Posted by めい at 2007年01月29日 07:17
>めいさん。
そう、あの予告編の演技で、僕も大いに懸念したわけですが・・・(笑)。
もう少し別のシーンを使った方が良かったと思うんですけどね。
Posted by ふくちゃん at 2007年01月30日 00:08
“どろろ”というよりは
“ドロドロ”に溶けたゎらひの頭の中。。。

ふくちゃん殿は
“とろろ”を食べて
健康な日常を回復されたとか…
Posted by ある酎 at 2007年01月30日 12:33
>ある酎さん。
“ドロドロ”に溶けたゎらひの頭の中。。。
自覚症状あるのね・・・。
Posted by ふくちゃん at 2007年01月31日 00:40
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