2013年04月17日

映画『舟を編む』

 今日も新宿ピカデリー。『舟を編む』を観てきました。原作は未読ですが、文庫になったら読むつもりです。

 これまで読んだ三浦しをんさんの小説の中では(それほど読んではいないけど)、『まほろ駅前多田便利軒』と『神去村なあなあ日常』がお気に入りです。


Story
出版社・玄武書房の営業部に勤める馬締光也(松田龍平)は、真面目だが口下手で営業成績は上がらず、職場でも少々浮いている。しかし、言葉に対するセンスを持ち合わせていることを発見され、新しい辞書『大渡海(だいとかい)』の編纂を進める辞書編集部にスカウトされ、異動となる。“今を生きる辞書”を目指す『大渡海』は、見出し語が24万語という大規模なもの。曲者ぞろいの辞書編集部の中で、馬締は作業にのめり込む。ある日下宿先に移り住んできた大家の孫娘・林香具矢(宮崎あおい)に、一目で恋に落ちた馬締。なんとかして自分の思いを彼女に伝えたいが、なかなかふさわしい言葉が出てこず苦悩する。そんな中、会社の方針が変わり、『大渡海』の完成に暗雲がたちこめる・・・。
(Movie Walkerより改変)


 1995年にスタートした物語は、2010年に大団円を迎えます。

 1つの大きな辞書を作るには、言葉や用例の採集から始まり、掲載語句の選択、語釈(言葉の意味の説明)の執筆、5回(←映画の場合)に渡る校正などを経て、完成まで10年・20年単位の時間がかかるんですね。校正の最終段階では、大勢のアルバイトも動員。気の遠くなるような、遠大かつ地道な作業の積み重ねによって生み出される辞書は、実に「人間くさい」シロモノなんだなと思いました。

 思わず、紙の辞書を買って、頭から順に読んでみたくなります。独特の個性的な語釈で有名な『新明解』とか。

 やがて夫婦になる光也と板前の香具矢、一見ちゃらんぽらんな先輩編集者・西岡(オダギリ・ジョー)、『大渡海』の編集主幹・松本先生(加藤剛)、その松本から「半身」と呼ばれるほど信頼が篤く、光也を自身の後継者として見出した編集者・荒木(小林薫)等々・・・脚本・演出・役者の演技によって立ち上がってくる登場人物たちの造形が、いずれも魅力的です。

 光也や荒木、松本先生のように、1つのことに粘り強く真剣に打ち込む姿は、格好良いです。光也に影響されたのか、西岡も彼なりに変わっていきます。2人の友情(とは少し違うか)もイイ。あと、光也と香具矢の夫婦は、理想的な関係に思えました。

 思わず笑ってしまう場面も、グっとくる場面も沢山ありますが、お涙頂戴に流れ過ぎず、非常にバランスが良いです。観て良かった。

 麻生久美子さんが『大渡海』の宣伝ポスターの中で出演していることにはすぐ気が付きましたが、ピースの又吉さんが(おそらく大勢のアルバイトの中?)出演していることには全く気が付きませんでした。


『舟を編む』公式サイト
http://fune-amu.com/
posted by ふくちゃん at 21:11| 兵庫 🌁| Comment(0) | TrackBack(10) | Cinema Review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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